WORLD PEACE NOW実行委員会
2004年10月8日

 第3回イラク復興信託基金ドナー委員会会合および拡大会合(東京会合)が10月13、14日に東京で開催されます。今回の東京会合では、信託基金に資金を拠出しているドナー国、および基金の運営をする国連、および世界銀行だけでなくドイツ、フランス、ロシア、アラブ諸国など将来的に資金を提供し得る国ぐにを集めた拡大会合も同時に開かれます。
イラクの暫定政権からは、マハディ・アル・ハーフィズ計画開発大臣が参加します。

私たちは、現在のイラクの人びとの生命と生活を破壊し、イラク社会を混乱の中に陥れたのは、米国の率いる有志連合軍による国際法を踏みにじる侵略、軍事占領にあること、そして占領の失敗を糊塗するために米国によって作られた暫定政府の下で継続されているイラクの人達への戦争にあることは明らかだと考えます。イラク攻撃を正当化するための唯一の根拠とされた大量破壊兵器が見つからないことを米国政府が認め、国連事務総長が9月21日の国連総会で戦争の違法性を指摘したことを考えれば、この戦争には当初からいかなる正当性もなかったことは明らかです。この戦争の非合法性を不問に付したまま、そして米軍とそのかいらいである治安部隊によるイラク市民への殺戮が続けられるなかでの「イラク復興」は、イラクの人達を助けるどころか、「治安回復」の名目による米国とその同盟者による戦争と殺戮を、側面から援護することにしかならないことは明らかです。

イラクの復興は、その破壊の原因をつくっている米英とその同盟国の軍隊が撤退することによって始めて可能となります。侵略者、占領者にたいしてイラクの人達が抵抗の権利を有していることは国際法上も明らかです。イラクの人々を殺し、その生活を破壊し続けている占領軍が撤退しないかぎり、占領軍に対する抵抗は止まないでしょう。外国軍隊の存在とその武力行使こそが、「治安」を悪化させ、NGOの緊急支援を必要としている人たちに届けるのを困難にしているのです。

この東京会合は、総額で約320億ドル(約3兆5,000億円)に達する巨額なイラク復興資金を使って、侵略戦争を合法化し、米国をはじめとする占領国側の中東地域支配を固め、その利益を追求しようとするものです。国際社会は、国連による法の支配の回復を通じて、占領軍の即時撤退を実行させ、広範なイラクの人びとを真に代表しうる独立した民主主義的なイラク国家の形成というイラクの人達の願いへの障害を取り除き、その上でイラク人々との対話を通じて、イラク社会・経済の復興に貢献すべきです。

この復興信託基金ドナー会議において日本が議長国をつとめていることは、日本が米国のイラク侵略へ一歩進んで加担することを表すばかりでなく、米国を始めとする外国によるイラクの人達への支配に、経済的、人的側面でさらに積極的に一体化する姿勢の表明に他なりません。日本政府は、まず米国のイラク侵略への支持を撤回し、「多国籍軍」の一部となった自衛隊をイラクから即時撤退させなければなりません。さらに日本政府は、イラクを破壊し、夥しいイラクの一般の人達を殺戮してきた占領軍の一員として、イラクの戦争被害者と物的被害にたいして賠償する責任をとらなければなりません。復興支援はそこから始まると考えます。